新聞を読むことで身につく考える力
現代社会においては、新聞を購読しなくても、テレビ・ラジオ・経済誌・ネットニュースなど様々な方法で、容易に情報を得ることができます。
では、新聞を読むメリットにはどんなものがあると思いますか?
比較
他のメディアと比較した場合、新聞を読むメリットが見えてきます。
新聞(紙面) | 新聞(電子版) | ネットニュース | 雑誌・書籍 | テレビ | |
---|---|---|---|---|---|
視野の広さ | ◎ | 〇 | △ | △ | △ |
語彙力 | ◎ | 〇 | △ | ◎ | △ |
読解力 | ◎ | 〇 | 〇 | ◎ | △ |
情報の鮮度 | △ | 〇 | ◎ | △ | 〇 |
情報の質 | ◎ | ◎ | △ | 〇 | △ |
ネットニュースの場合
ネットニュースは最新情報を気軽にタイムリーに入手することができ情報数や情報量も限りなくあります。注目度の高いものがランキング形式で見れるものもあり、検索なんかには非常に便利です。
一方、選べるがゆえに偏った情報を集めてしまう傾向や小さなニュースを見落としてしまうことがあります。また、個人の印象や意見がすぐさま反映され事実を誤認してしまう危険があります。情報が常に更新されてるため誤報を拾ってしまったり、意図的なフェイクニュースの存在など、かなり注意深く利用する必要があるでしょう。
雑誌・書籍の場合
発刊までに時間を要しチェックがされ責任の所在が明確ではありますが、情報の鮮度は落ちます。
専門的情報では、どのようなジャンルでもより詳しく広く深く知識を得ることができます。
テレビの場合
テレビは観ることはもちろん、聴くだけでもニュースを得ることができます。考え方や問題点などを司会や専門家が詳しくコメントしてくれたり、画像によってイメージが持ちやすいのも利点です。
一方、放送時間など制約があるため、センセーショナルな表現や編集によっては偏った印象を残してしまう恐れがあります。
新聞の場合
その日の出来事が政治・経済・社会・国際問題など幅広く載っているため1日がわかりやすいです。また1面や見出しの大きさでニュースの重要度がわかり、時間がないときはザッピングをして情報を得る方法がお勧めです。事実確認のため、あとでじっくり読みかえすことも、スクラップしてファイリング保存することもできます。思いがけないニュースとの出会いから、あらたな興味に気づくことができます。
一方、速報性はネットにはかないません。
新聞の電子版の場合
電車などスペースに限りがあり新聞を広げることが難しい場合でも、携帯電話でニュースをチェックすることができるので便利です。紙面が見られるだけでなく、最新の情報もリアルタイムで配信されるので速報性が強みです。
一方、ネットニュース同様に検索機能が優れているがゆえにニュースを選んでしまう恐れがあります。
新聞を読むメリットとは
新聞によって主義主張、論調が異なり、伝えたいものの重要度が違います。専門紙も多数存在し、特化した情報を日々得ることができます。そのため、いろいろな新聞を読み比較することは大切でしょう。まずは一般紙を読み、人の考え方や価値観や意見の違いに気づき、専門分野に興味を持つきっかけにしていただければと思います。同時に多種多様な考えを知ることで人間力をつけ、自身の意見と判断力を磨きましょう。また、AIの進化に伴い、単純に物事を評価する時代に向かっているのかもしれません。人の魅力は個性を認め、やさしさや柔軟さ、対応力が大切だと思います。そのために社会や政治に興味を持ち、知恵を絞って現代の課題と向き合い、突破する知恵と強い力を養いましょう。そのために新聞を活用してほしいです。
知識を習得するだけではなく、読解力・思考力・先読みする力は、これからの社会を生き抜くための基礎能力となります。
他のメディアと比べ、コストはかかりますが自己投資とお考えください。
学生の皆さんが就職活動をする際には、時事のことはよく質問されるようです。
これから社会人になるにあたり、世の中にどのような関心を持っているか、会社のことを知っているかは採用する企業にとっては重要なポイントです。当然、自身が企業を選ぶためにも大切です。新書2冊分の情報が1日で読めますが、まずは1面のニュースだけでも目を通し、自分なりの意見を持っておくことをお勧めします。記事から新しい自分にも出会えるかもしれません。
大切なことは
- 各メディアのメリット・デメリットを理解すること。
- 情報を入れるだけではなく、自分の頭で理解し、自分なりの見解を持つこと。
- ものの見方や先読みする力等の基礎能力を養うこと。
- 複数の論調を比較することで、物事を偏りなく知ること。